プレイヤーズコンベンション横浜 2023 モダンオープン参戦記 8勝1敗1分 すずめの悲痛な叫び編
こんにちは、すずめです。
普段はレガシーやモダン、統率者戦を遊んでいるENNDAL GAMESスタッフの一人です。
2023年3月4日に開催された『プレイヤーズコンベンション横浜 2023 モダンオープン』に参加しました。パシフィコ横浜で開催される久しぶりのビッグイベント!調整記録と大会レポートを記します。
ざっくり今のモダン環境
参加に向けて調整のため、東京ローカルのリアル大会に何度か参加しました。《不屈の独創力》と続唱系のデッキ、URモンキーがかなり多い印象を受けていました。もちろん都内の限定された環境ということを念頭にいれなければなりませんし、他にも様々なデッキが存在することは間違いないのですが、肌感覚を大事にして、上記のデッキを意識して大会に臨みました。MO上だと《御霊の復讐》デッキや《マイコシンスの庭》加入で大幅に強化されたアミュレットタイタンなどが結果を出していましたが、リアルのメタゲームに影響を与えるのは少し先になりそうです。
《不屈の独創力》
《不屈の独創力》から《残虐の執政官》を出すデッキです。《レンと六番》《キキジキの鏡像》と合わせて2マナ、3マナ、4マナとパワーカードの目白押しで、人気なのも頷けます。上述の定番カード以外のスロットは人によって構成が異なり、《呪文貫き》《時を解す者、テフェリー》など妨害に寄せたものや、《頑強》を入れてリアニメイト要素を足したり、《原始のタイタン》と併用したりと、バラエティー豊かです。
続唱デッキ1 カスケードクラッシュ
3ターン目に続唱カードを唱えてくるデッキその1。3ターン目に4/4トランプルのサイトークンが高確率で戦場に並び、強い。人気なのも頷けます。純正の赤緑青3色以外にも、《ドラコの末裔》《力線の束縛》を入れたドメインタイプも最近流行っています。
続唱デッキ2 《死せる生》
3ターン目に続唱カードを唱えてくるデッキその2。戦場をリセットできるので、特にクリーチャーを展開して攻めるデッキ全般に対して強いです(ただし《ヴォーデイリアの呪詛抑え》有するマーフォークは除く)。
URモンキー
《敏捷なこそ泥、ラガバン》を《稲妻》《呪文貫き》《対抗呪文》でバックアップするデッキ。ラガバン以外にも《ドラゴンの怒りの媒介者》⇒《帳簿裂き》&《ミシュラのガラクタ》というロケットスタートも備え、カウンターと除去でどのデッキに対してもある程度戦えるため人気があります。
その他
その他にリアルの大会で見かけるデッキとしてハンマータイム、赤黒不死ラガバン、マーフォーク、ライブラリー破壊、赤白バーン、アミュレットタイタンなど。枚挙に暇がありません。
デッキ選択
自分の場合は、使い慣れた赤白バーンとURモンキーからの2択で、バーンを選択しました。
UR モンキーの安定感は魅力ですが、流行っているデッキゆえ、多くのプレイヤーに《夏の帳》《神秘の論争》などといった対策カードを厚く取られていることがマイナス要因と思いました。
一方の赤白バーンは《レンと六番》というカードに対しては明確に強く、続唱やURに対しても互角の戦いを望めるため、メタ的に悪くないと思い、こちらを選択しました。
今回のデッキは《大歓楽の幻霊》を4枚抜いているのが特徴です。一般的には4枚入れているデッキが多いカードです。なぜ抜いたのか。独創力デッキの有する《時を解す者、テフェリー》に弱いというのが一番大きな理由です。テフェリーでバウンスされた際に、返しでテフェリーを処理したあと、こちらは基本的にはフルタップで動くことができません。その後も、相手の《呪文貫き》も考えると、なるべく土地を起こした状態でターンを終えたいという局面がずっと続きます。となると《大歓楽の幻霊》をプレイし直すターンは一生来ないことになります。(もうひとつ最近の環境のマイナス要因に、《力線の束縛》をよく見かけるようになり、これで処理されると何も仕事をしないという点も挙げられます。)
また、続唱デッキやURデッキに対しては、先手時に置けると有用な生物ですが、後手時には置くタイミングがないことも多いです。というのも、盤面のクロックで大きく負けていると、《大歓楽の幻霊》の自傷ダメージで自分が先に倒れてしまうので、場に置くことができないからです。先手時と後手時で強さが大幅に変わる、ピーキーなカードという評価です。
《焦熱島嶼域》も不採用となり、代わりに《反逆のるつぼ、霜剣山》に変えています。この理由を説明するために、まずは赤バーンは土地を何枚必要とするのかを述べる必要があります。まず、基本的に赤バーンは豊富なサイクリングランドのおかげでマナフラッドには強く(見かけに反していますが)、逆にスクリューに非常に弱いデッキです。キルターンは4~5ターンとなっていますが、これは土地を3枚引いて手札を使い切れることが前提となります。土地2枚の場合、1マナスペルをたくさん引けていれば大丈夫ですが、2マナの火力を多く引いてしまうと使い切れず負けてしまうことも多々あります。負けの要因の多くはスクリューで、逆にフラッドで負けるというのは意外にも少ないデッキなのです。また、先に挙げた現在の環境の上位デッキ3つのうちの二つ、独創力デッキとURモンキーですが、これらのマッチアップでは4枚目までの土地はそれなりに有効に機能します。というのも、彼らは《呪文貫き》をメインから大量に搭載しているため、余ってる土地も働くことができるのです。また、独創力デッキに対しては構えて相手のターンに2アクション取れるようにしたいということがあります。URモンキーに対しても、基本的には手札を貯めて構えます。機を見て相手のソーサリータイミングの行動に対して複数アクションで返し、《対抗呪文》や除去などを有効に活用させないようにできればベストです。その際に土地は4枚あって困ることがありません(なお、手札を貯めずに序盤から1対1交換を繰り返し、速攻で《濁浪の執政》を戦場に出されるのが最悪のパターンです。)。5枚目以上の土地は流石に不要ですが、20枚の土地のうち5枚がスペル換算(4枚のサイクリングランドと霜剣山)となっており、これだけでだいだいのゲームで充分いい感じな動きで立ち回ることできます。とはいえ「サイクリングは入れ得なのでは?山より強いっしょ?」と思われる方も多いでしょう。実は実際にプレイすると、ダメージのデメリットが想像以上に大きいカードです。特にフェッチランドと《焦熱島嶼域》しか手札にない場合、白マナを確保するためにフェッチ⇒《聖なる鋳造所》ショックインでまず確定で3点、その後《焦熱島嶼域》から数点のダメージを受けることになり、さすがに看過できない値になります。自傷ダメージにより自分の生存ターンが1ターン減ってしまう展開は、特にバーンのミラーマッチや続唱デッキを相手にする際に現実的にありえます。フラッドした際にサイクリングできるメリットと自傷ダメージでのデメリットを比較し、デメリットが大きいと判断しました。なお、白マナを自力で捻出できる《灼陽大峡谷》は赤マナしか生まない《焦熱島嶼域》と異なり、上記のような状況ではフェッチから《山》を持ってくることで自傷ダメージを抑えることができます。いつ引いても強いカードで、こちらは4枚確定です。
《火遊び》については上記の土地の枚数とも関連しています。フラッドを受けることができるのはもちろんですが、どちらかというと土地2枚キープ時に、3枚目の土地を探せる「スクリュー受け」を評価して採用しています。独創力デッキに対しては土地が2枚で止まってしまうとほぼ負けなので、土地を探せるのは優秀です。また、クリーチャーを対象にとれるインスタントタイミングのカードである点も見逃せません(バーンデッキは火力はたくさんあるものの、この条件を満たすカードは《稲妻》《焼尽の猛火》の計8枚にプラスアルファで、存外多くありません。独創力を意識するなら、なるべくインスタント除去は多く入れたいです)。この枠は《稲妻のらせん》との選択になりますが、2マナ域のカードを複数積むよりは、1マナのカードと散らすことで1ターンに複数アクション取れる可能性が高くなるようにしました。独創力が多いなら《稲妻のらせん》2枚、《火遊び》2枚、のように散らすのもありだと思いますが、2枚で試した感じ、1枚がちょうどいいなとなりました。
大会結果
1R 5C 独創力 ○○
2R UR果敢 ○×○
3R UR果敢 ○○
4R 赤白バーン ○○
5R 発掘 ○×○
6R 赤白バーン ○×○
7R 5C独創力 ○○
8R ジャンドサーガ ××
9R 赤単オボシュ 〇×〇
10R ID
10回戦目、24点ラインまでで14人。自分は4位。8-1-1なら14人のうち半分落ちたとしても、自分のオポ高いし、上半分だからトップ8入れるだろ~、疲れたしID!
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やっちまいました!自分ら以外みんなガチってて、IDしたら9位確定だったーーーーーーーーーーー!!!!
マジック人生20数年、最大のやらかしをやってしまいました。
な・ぜ・か 8-1-1は自動で抜け確定と勝手に思い込んでいたのと、調子よく勝てて慢心していました。
いやー、つらい。
つらい出来事がおこりました(自業自得)が、とはいえビッグイベントはめちゃくちゃ楽しいですね!参加されたみなさま、お疲れ様でした!
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