これがMTGの新世界!『モダンホライゾン2』が切り開く世界はモダンだけではない?!モダン、レガシー、統率者戦、よくばりレビュー!

2021年6月11日(金)に発売される『モダンホライゾン2』のフルスポイラーがついに発表された。まだ確認していない人は公式サイトを要チェックだ

過去のMTGを置き去りにするのではないかと思うほど挑戦的なデザインのカードばかりで、大変に興奮している。強力なカードが多すぎて、今回すべて取り上げることができないのが惜しいほどだ。『モダンホライゾン2』が切り開く地平線は、モダンだけでなく、レガシー、ヴィンテージ、統率者戦にも新しい世界をもたらすだろう!

エスパーの歩哨

統率者戦において永らく最弱と言われているのは何色かご存じだろうか。『白』。多くのプレイヤーはそう答える。《八ツ尾半》や《今田家の猟犬、勇丸》、《大修道士、エリシュ・ノーン》のような白単色の人気のある統率者は多いが、最弱の称号のもとに辛酸をなめてきたのが事実だ。

そんな白単色統率者愛好家に朗報だ!最強エンチャントと名高い《リスティックの研究》に並ぶドローエンジンが、なんと白単色で使えるようになったぞ!効果こそ各ターンに1度しか誘発しないものの、1ターン目に設置できるメリットは図りしれない。多人数戦でこの1マナクリーチャーにピン除去を当てるなんて、サドンデスのボクシングをしている最中に他人のオケツを拭うようなもの、誰もしたくない。要するに除去耐性はなくとも1ターン目に設置すればずっと生き残る。生き残ればカードを何枚も何枚も引けるのだ!

忍耐

墓地対策カードの常として「墓地対策としての効果しか持っていない、ゆえに墓地対策が必要なタイミング以外では非常に弱い」という特性がある。これが常識であり当たり前であった。特に0マナで対策できる強力な墓地対策、《虚空の力線》《トーモッドの墓所》《外科的摘出》《貪欲な罠》といったカードたちは、効果が絶大ゆえに墓地対策としての機能以外は持ち合わせておらず、墓地利用デッキを相手にした時には有用だが、それ以外の相手には完全に不要なカードになるものばかりだった。強力、ゆえにピーキーな効果。等価交換。当たり前といえば当たり前だ。それが今までのMagic: The Gathering。

しかし!今回新しく出たこの緑のエレメンタル《忍耐》はそんなMTGの常識を粉砕してしまった!「3/3/4 瞬速 到達」過去にこんな高スペックのクリーチャーがいただろうか。《稲妻》に耐えるスタッツに、《秘密を掘り下げる者》《厚かましい借り手》をきっちりキャッチする到達と瞬速まで!申し分ない性能だ。これで0マナで任意のタイミングで墓地を空にできるとは、本当に革命的な性能だ。

さらに「3マナのクリーチャーである」「追放ではなくライブラリーに戻す効果」の二点も重要だ。クリーチャーなので《死せる生》で戦場に戻したり、《集合した中隊》で場に出す、《召喚の調べ》でサーチするといったシナジーを各段に形成しやすいのは嬉しい。ライブラリーに戻す効果は《タッサの神託者》コンボに対して絶大な効果を発揮し、統率者戦で不用意にコンボを決めてきた相手に対して0マナで妨害することを可能にする。至れり尽くせりとはこのことだ。

緻密

引き続きの想起持ちのサイクルになるが、こちらは青のエレメンタルだ。《意志の力》を彷彿とさせる効果で、それだけで充分強力な効果だとお分かりいただけると思う。このクリーチャーのすごい点は、緑のエレメンタル《忍耐》と同じく素のスペックが非常に高いことにある。4ターン目の相手の行動がクリーチャーだろうとプレインズウォーカーだろうと、お構いなしにひっくり返せてしまう。比較されるカードが《意志の力》《呪文捕らえ》といった超一流のカードとなり、説明はあまり必要ないだろう。

悲嘆

《暴露》がモダンで使えるようになるとどうなるか?《死せる生》、リアニメイトといったコンボデッキたちが生き生きしてきそうだ。

レガシーではもともと《暴露》の使用率は高くない。ドレッジやリアニメイトがたまに使う程度であった。とはいえクリーチャーになったメリットはそれなりにあり、《イチョリッド》で取り除けたり、《再活性》できたり、いろいろとシナジーを形成してくれる。大きく環境が動くほどではないがよく見るカードになるだろう。

海と空のシヴィエルン、リシャーダの荷運び

おさかな大強化!今までもチョコチョコ新規のマーフォークは追加されていたが、よくても「それなりには強いがハッキリ強いとは言えない」という中途半端なものばかりであった。レガシーやモダンのマーフォークのレシピを見てみれば、細かい差はあれ、4枚投入されるスタメンはずっと同じ顔触れが続いてきたのが分かるだろう。

そんな停滞感のあったマーフォーク業界に、確実に強く、今までのスタメンを揺るがしうるレベルの新戦力がやってきた!《海と空のシヴィエルン》は3/3/4の好スタッツのマーフォークで、攻撃するたびにカードを引ける。いやいや!!!「ダメージを与えるたびに」じゃないのかよ!!!《知恵の蛇》《泥棒カササギ》に起源を有するいわゆる「カササギ能力」、普通はブロックされたら引けないものだ。飛行をつけたり、相手のブロッカーをタップしたり、いろいろ頑張って努力をし、その見返りにようやっと得られるのが、カードを引くというものなのだ(※)。カードを引くというのは非常に強力な効果なので、スタッツだって1/3とかその程度が当たり前である。それでもこれらのクリーチャーは強かったし、喜んで使っていたものだ。

ところで、え?この新しいマーフォークは、カード曲げるだけでドローできるの?強い…語彙力…

しかもマーフォークデッキは盤面にマーフォークがたくさん並ぶのが当然であり、実質、破壊不能。さらにさらに周りのクリーチャーに護法まで!護法1とはいえ《スレイベンの守護者、サリア》がとんでもなく厄介であることをご存じの皆様には、とくに説明を要さないだろう。

※そういえばタップするだけでカードを引くクリーチャー、他にもいたな。《自然の怒りのタイタン、ウーロ》っていう禁止カードだけどな!ガハハ!

《リシャーダの荷運び》は《霊気の薬瓶》《呪い捕らえ》に続く、待望の1マナ域を埋める呪文だ。1マナ8枚ではマナカーブが悪いので、致し方なく弱いカードで埋めるか、色を足す必要があった。もしくは単色のまま8枚で我慢する。これが今までのマーフォークだった。

《リシャーダの荷運び》のモチーフは《リシャーダの港》だ。この新顔のお蔭で、デス・アンド・タックスの必勝戦略「《リシャーダの港》《不毛の大地》でマナディナイアルしつつ、自分だけ《霊気の薬瓶》で展開していく」がマーフォークでもできるようになった。今までマーフォークが欲しに欲してきた最後のピースがこの《リシャーダの荷運び》であり、マーフォークデッキは一段上のデッキになったといえるだろう。

突然の布告

どら〇もーん、またジャイアンが《秘密を掘り下げる者》から《目くらまし》で嵌めてきたよ~><。。。

はい、《突然の布告》!

うざったい虫は確実に後腐れなく除去!クール!

飢餓の潮流、グリスト

3マナのプレインズウォーカーは《王冠泥棒、オーコ》《ヴェールのリリアナ》《時を解す者、テフェリー》など強力なメンバーに枚挙に暇がないが、彼ら/彼女らに匹敵するのが、この《飢餓の潮流、グリスト》だ。過去、プラス能力でトークンを生成するプレインズウォーカーは「自分で自分を守りながら忠誠度を上げることができ1枚で完結している」という理由で、どのカードも非常に強力であった。《巧妙な偶像破壊者、ダレッティ》はマイナーかもしれないが、プレイされたことのある方は、この鬱陶しさを理解されることだろう。手順を繰り返す能力はフレーバーを補完するオマケみたいなものだが、ヒットすれば宇宙が見える。《渦まく知識》と組み合わせたり、嬉しい場面はきっとあるはずだ。

クリーチャーでもあるという特性定義能力は今までに全くない能力で、どんな使い方をされるのか筆者には想像できない。《緑の太陽の頂点》でサーチしたり、《発掘》で釣ったり、とんでもないところからプレインズウォーカーが場に出てくるということだ。悪い使い方を見つけた人は是非教えてくれ!

濁浪の執政

比較対象は《墓忍び》《グルマグのアンコウ》《黄金牙、タシグル》《天上の餌あさり》《わめき騒ぐマンドリル》《騒乱の歓楽者》といったものになるだろう。どのカードも色や能力を含めて一長一短であるが、総じて2マナ以下で場に出せて制圧力の高いスタッツを持ち、テンポデッキで採用された実績のあるカードばかりだ。新参のこの青いドラゴン《濁浪の執政》もこれらに並ぶレガシー級のカードであることは間違いない。

青くなったことで《紅蓮破》が当たるようになってしまったのは明確なデメリットだが、《Force of Will》で切れるようになり、また、マナベースに負担をかけないという点では一長一短であろう。

明確なメリットとして、上に挙げたクリーチャーたちよりもサイズが「一回りも二回り大きい」というのがある。なぜ《グルマグのアンコウ》が使われて《黄金牙、タシグル》が使われないのか?アンコウのほうがサイズが大きく、戦闘で強いからだ。今回のドラゴンは最大8/8、他のカードと組み合わせてさらに大きく育てることが可能である。制圧力もさることながら、コンボデッキを相手にする際のキルターンも1~2ターンは短くなる。非常に高いポテンシャルを持っている1枚だ。

敏捷なこそ泥、ラガバン

攻撃が通ると宝物トークンを生成するのか。さらに疾駆ね。

なかなか強いね。

デメリットは?

ふむふむ、相手のライブラリーのトップを公開して、相手がプレイできるようになるのか。

…?

……ちょっと待て?

「あなたはそのカードを唱えてもよい」

なんてこった!《死儀礼のシャーマン》級の1マナクリーチャーだね!

《死儀礼のシャーマン》は黒か緑に触ってればどんなデッキでも使えたのが問題だったけど、《敏捷なこそ泥、ラガバン》は絶対に赤が入ってないと使えないからOK!そういうことなのか。

レガシー環境は低マナの呪文が多く、泥棒効果は非常に有用である。《Volcanic Island》から《目くらまし》を構えつつ、宝物を生成してマナ差もつけて、盗んだ《思案》で駆け抜けよう!

総括

まだまだ紹介したいカードがたくさんあるが、この辺にしておこう。まとめると今までの常識を超えたレベルの強力なカードが満載なのが『モダンホライゾン2』なのである!

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